大韓民国陶磁器文化の中心地「利川」の陶磁器歴史 利川では約4,000年前の青銅器時代に大規模な支石墓が築造され、無文土器が盛んに作られた。その後も利川では陶磁器が製作されていたが、16世紀初めの行政官庁の記録によると利川の特産品としては「白玉」と「陶器」が有名だった。

現在までも利川の随所には朝鮮時代の陶磁器を生産した窯跡遺跡が残っている。1884年に分院官要が民営化され、日本による植民地時代の間に独自性を失った伝統陶芸は、日本統治からの解放（1945）と朝鮮戦争（1950～1952）以後、次第に安定を取り戻した。

首都ソウル付近で伝統窯と伝統窯業方式を利用し、原料と燃料が豊富なところが京畿道利川だった。既存に根付いていた陶芸家と全国各地から集まった陶芸家たちで盛況を成し始め、1987年からは毎年開かれる利川陶磁器祭りと、2010年にはユネスコ創造都市に認定されたことで利川陶芸の国際化や陶磁器産業発展、陶磁器文化の底辺拡大に大きく貢献している。

現在、利川は韓国陶磁の中心地として位置づけられている。

悠久の歴史と伝統の韓国陶磁器 韓国を代表する陶磁都市利川は、悠久の陶磁伝統を基に近代以後、全国各地から集まった陶芸家たちにより自然に形成された「陶磁村」だ。

現在、利川全域に約420余りに達する工房で青磁をはじめ白磁、粉青沙器、甕器、造形陶磁器などさまざまな分野の製品と作品を作っている。 利川の陶芸家たちは小規模の工房を運営しながら、ろくろをつけて薪窯焼成に固執するなど、伝統的な手工芸方式を重要視している。

これは「韓国陶磁の優秀な伝統をどのように継承するのか?」に対する根本的な問題意識を持って、伝統陶芸の技法と工程を自ら研究し実践しようとする陶芸家たちの情熱と自負心、芸術の魂が生きているためだ。

その中心には韓国伝統陶芸分野に一家を成し、韓国陶磁の現在と未来に責任を負っている韓国陶磁の名匠たちと利川市が選抜して公認する利川陶磁器名匠がいる。それだけでなく、新しい造形と技法を探求する数多くの新進作家が伝統継承と発展を主導しており、現在の工芸トレンドに合う新しい韓国陶磁の伝統を創造するため先陣を切っている。